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はあくまで青かった。
『チベット』この言葉の響きの中には旅人を引き付ける魅力がある。数少ない古人達が禁断の王国を訪れた。西洋では、ヘディン、ハラー、日本では、河口慧海など。生死を賭けて入国した。この地を訪れると、何が違う。まず空気が薄く、呼吸することを意識しなければならない。もっと言うと、生きていくことをつねに意識していなければならない。生と死の境目がはっきりと見えてくる世界。
そして、生と死を意識している人々の顔つきは下界のそれとは違っている。

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